合格体験記 – 新井朝陽

  • 三重高校出身
  • 環境情報学部
  • 2021年度入学
  • AO(現役)

慶應義塾大学の受験を決めた時期

高校2年生の冬

受験学部、結果

●現役(夏)
環境情報学部…不合格

●現役(秋)
環境情報学部…合格

慶應義塾大学に決めた理由、慶應野球部の魅力

1つ上の先輩が進学していて、野球のレベルも研究のレベルも高いと思ったからです。
魅力は、コミュニケーションが活発で、かつ頭を使って野球ができる人が多く学びがあり、成長できるところです。

意識していた勉強法

●一次試験(資料提出)

テーマ決めが最も重要だと思います。その際意識すべきは3つあり、1つ目は自分が取り組む動機がはっきりしていること、2つ目はまだ取り組まれていない、実現していないという希少性があること、3つ目はSFCでなくてはならないということです。
以上のことを満たすテーマを設定した後は、志望理由書、自由記述、任意提出資料、プレゼンテーションビデオといった資料を仕上げていきます。これらの資料を通して、課題意識の源泉となった経験や、研究の現状と課題、研究環境としてSFCが最適であるといったことを中心に伝えていきます。そのためには先行研究をたくさん読むことや、SFCについて調べ学習計画を具体的に立てていく必要があります。
素材が揃えば後は伝え方で、志望理由書では読み手が網羅的にストーリーを理解できるように意識しました。その他の資料ではそれぞれの特性を活かしつつ、志望理由書で浅くなってしまった部分を詳細に伝えることを意識しました。

●二次試験(面接)

面接に関しては、準備と対応力が重要になります。できるだけ網羅的な想定問答集を作ることと、とにかく面接練習の回数をこなすことを意識しました。
想定問答集では、よく聞かれる「なぜあなたがやるのか」「なぜSFCなのか」「大学での研究計画」を中心に質問を自分で考えます。加えて、様々な人に資料を見て頂くことでより網羅的に疑問点を洗い出していき、それらに対する答えを作ります。
ある程度考えが整理できれば、あとは実践練習を重ねることが大事だと思います。とにかくアウトプットを繰り返すことで考えがより整理され、うまく伝えられるようになっていきます。加えて、用意していなかった質問に対する対応力も向上します。
研究について深掘りされるため、コミュニケーション能力だけで乗り切れるものではありません。後悔の無いよう準備しましょう。

AO入試を受験する上で、役立ったアピールポイント

きっかけとなった経験と研究テーマの希少性が私の強みだったと思います。
私の場合、身近な人が患者数の少ない病気に罹ったことが研究テーマを考えたきっかけとなりました。過去を振り返り、自分にしか経験できなかったことは何かということを考えてみてください。
その経験からテーマを考えるにあたって、目に見える表面的な課題ではなく、掘り下げた先にある根本的な課題に取り組むようにしました。そうすることで未開拓で解決されていない希少なテーマを設定することができたと振り返ります。

平均勉強時間

引退前 1時間
引退後受(験直前期間) 8時間

アドバイス

できるだけ早く準備を始めることが大事だと思います。当時、研究に対する本気度を伝えるために、先行研究を読み、現状を知り、課題を知り、自分がする研究の道筋を明確にするという作業をしました。しかし、これ以外にも実際に研究活動をしてみたり、大学の先生に意見を伺ってみたりと出来ることはたくさんあります。こういった学びを資料に反映できれば、資料としての完成度はかなり上がると思います。これをするにはある程度の期間が必要ですから早めから準備することをお勧めします。

受験時代に意識していたこと

受験する先がSFCであるということを常に意識していました。AO入試はその環境でどうしても研究がしたいということを伝える入試であるため、他の大学、学部でもいいなと思われてしまえば落ちる可能性が高くなります。SFCの特性を活かしたSFCだからこそできる研究にすることを意識していました。
加えてSFCのことを調べ、合格後の研究計画をはっきりさせておくことも重要です。研究のゴールから逆算し、入学前にできることと入学後の環境があって初めて進むことを切り分け、先行研究の調査などできる限りのことをして資料に反映し、入学後の計画についても描くことができていればそれだけ本気度が伝わります。
あくまで他でもないSFCを受験するということを意識して取り組みましょう。

受験生に伝えたいこと

AO入試は一般入試とは異なり、成果が目に見えづらく、評価軸もはっきりしていません。
そのような入試に自分1人の力で挑むことはかなり難しいことだと思います。私も自分1人の力では受かることはできなかったと思っています。
過去の合格者や学校の先生など様々な人に評価してもらいながら方向性を確かめたり、面接練習の相手をして頂いたり、慣れないビデオの編集などでもアドバイスを頂いたりとたくさんの人に助けられました。
泥臭く多くの人に協力を求める姿勢を持ちましょう。それが合格への1番の近道だと思います。