令和7年度JICA海外協力隊派遣(西アフリカ/ガーナ)

慶應義塾大学と独立行政法人国際協力機構(JICA)が海外協力隊派遣連携覚書を締結し、昨年に続き2度目の開催となる今回は、弊部から5名の部員が西アフリカのガーナ共和国にJICA短期ボランティアとして派遣されることとなりました。

現地では、日本の野球の伝統である「規律」「尊重」「正義」といったスポーツマンシップを育む人づくりをアフリカに展開している一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS/ジェイ・エイブス)が有する「*ベースボーラーシップ®教育メソッド」を活用。これまでJ-ABSのセミナー等を通じ「ベースボーラーシップ®教育メソッド」を学んできたガーナ人指導者をカウンターパートとしてチームを組み、活動対象となるガーナ国内4州の青少年を対象に、野球技術向上とともに、非認知能力(ライフスキル)を育む指導を行います。

また、弊部部員がガーナに派遣され、ベースボーラーシップ®教育を活用した野球指導により、裨益者の選手やガーナ人コーチたちにどのような効果をもたらすかについて、慶應義塾大学SFC研究所ベースボールラボとガーナ大学(スポーツ局オースティン教授)が研究協力により長期にわたって効果測定を行っていく予定です。

*ベースボーラーシップ®教育メソッドとは
J-ABSが独自に開発した、野球・ソフトボールの指導を通して青少年少女の「規律・尊重・正義」などの精神を育む教育メソッド。「ベースボーラーシップ®」は英語のBaseball(野球)+Sportsmanship(スポーツマンシップ) をかけ合わせたJ-ABSの造語。

詳細

▽日程
2025年8月5日(火)〜9月6日(土)

日程内容
8月6日(水)アクラ到着
8月7日(木)JICAオリエンテーション
8月8日(金)〜8月10日(日)ガーナ人コーチとワークショップ(練習プログラム作り)
8月11日(月)〜8月29日(金)4州5都市に分かれて活動
8月30日(土)〜8月31日(日)第2回ガーナ甲子園大会
9月1日(月)〜9月4日(木)ワークショップ、報告会等
9月5日(金)アクラ出発

▽場所(4州5都市)
グレーターアクラ州ドドワ
グレーターアクラ州テマ市
セントラル州ケープ・コースト都市圏
イースタン州コフォリドゥア市
ヴォルタ州

▽アフリカ55甲子園プロジェクト
日本の野球文化の象徴であり、日本が世界に誇るスポーツのソフトパワーである甲子園大会。この夢の舞台を目指すから球児たちは、高校の3年間を努力し、成長することができます。J-ABSとガーナ野球連盟は、野球をガーナでメジャーなスポーツにするために、子どもたちの目標となる大会として、ガーナでも甲子園を開催したいと考えています。

アフリカ55甲子園プロジェクトについての詳細はこちらをご覧ください。

派遣者一覧

学生

学年:4年
抱負:昨年から熱望していたJICA海外協力隊派遣(西アフリカ/ガーナ)活動への参加が実現するということで、期待で胸を一杯にしております。野球人生の集大成を今回の活動で発揮すると共に、一回りスケールアップすることができるよう、全力で取り組んでまいります。

学年:3年
抱負:この度、多くの方々のご支援、ご尽力のもと、本プロジェクトに参加させていただけますことを、心より感謝申し上げます。大変身の引き締まる思いであると共に、現地では「半学半教」の精神を忘れず、子どもたちの成長と、アフリカの発展に微力ながら貢献できるよう努めてまいります。帰国後もこの貴重な経験を活かし、社会に還元できるよう全力を尽くしてまいります。

学年:3年
抱負:野球を通じてベースボーラーシップを普及させることで、ガーナの子どもたちの精神面の成長の助けとなれるよう取り組んでまいります。慶應義塾大学野球部に入部して感じた、「仲間と共に共通の目標に向かって進むことの楽しさ」を伝えることができるよう、全力を尽くします。

学年:2年
抱負:私は野球というスポーツを通じて育ちました。野球から得た経験、学び、繋がりをアフリカの子どもたちに伝えるだけでなく、彼らと共に成長できるような時間を作っていきたいと思います。野球の楽しさ、そしてチームワークや挑戦する心の大切さを伝えることで、少しでも彼らの未来に貢献できればと思っております。

学年:2年
抱負:ガーナの子どもたちと、野球を通じて交流できることを、とても楽しみにしています。文化や価値観の違いを超えて、互いに学び合い、笑い合える時間にしたいと思います。この経験を慶應義塾大学野球部にも、社会にも還元することができるよう、全力で取り組んでまいります。

OB

石橋 賢一

卒業年:1993年
抱負:1996年、友成さんがアフリカで野球道を伝えた最初の地・ガーナで、当時の教え子だったガーナのコーチ陣、そして熱き野球部後輩達と一緒に、ベースボーラーシップ®を伝えつつ、アフリカ流を学んできます。昨年に続く2度目の参加、子供たちとの再会・成長を楽しみに、ガーナでのサステナブルな運営を目指します!(J-ABS/プロボノサポート)

友成 晋也
(コーディネーター)

卒業年:1988年
コメント:本プロジェクトは、慶應義塾大学野球部のグラウンドに張り出されている「自我作古」そのものです。前人未到の新しいことを、試練や困難に耐えて開拓するという、勇気と使命感を伝える言葉の通り、野球界の開拓者としての塾野球部のチャレンジであり、野球の価値をアフリカで証明する活動です。派遣メンバーの活躍に期待しております!

コメント

加藤 貴明 部長
今年も、JICA海外協力隊として部員がガーナに渡り、ベースボーラーシップ®教育メソッドを実践することとなります。昨年度の各種心理特性調査の結果の一部は野球学会にて発表し、優秀賞を受賞することもできました。2年目となる今年はさらに研究を進め、学術的にも実践的もさらなる成果を目指していきたいと思います。引き続き皆様のご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

堀井 哲也 監督
2年目を迎えた弊部学生のガーナ派遣に対し、これまでご尽力頂いた多くの関係者の方々に深く御礼申し上げます。昨年の派遣者の帰国後の報告を聞き、この取り組みは学生にとってこの上ない素晴らしい経験になると確信いたしました。今年の参加者はより具体的なイメージを持ち、積極的に参加することが大いに期待できます。
今年も帰国後の報告会と成長した姿を楽しみにして、学生を送り出したいと思います。

活動内容

弊部SNSで随時更新してまいります。

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