合格体験記 – 寳田裕椰

  • 三重高校出身
  • 経済学部
  • 2023年度入学
  • 一般入試(一浪)

慶應義塾大学の受験を決めた時期

高校2年生の冬

受験学部、結果

●現役
経済学部、商学部、文学部、法学部政治学科⋯不合格

●一浪
経済学部、商学部、文学部、法学部政治学科、総合政策学部、環境情報学部⋯合格

慶應義塾大学に決めた理由、慶應野球部の魅力

伝統や自主性に魅せられ、慶應のユニフォームを着て野球をすることに憧れを抱いたためです。大学野球を先導する存在として受け継がれてきた伝統と、独立自尊に基づく自主性の高さが、慶應野球部の魅力だと考えます。

特に力を入れていた科目

英語

意識していた勉強法

●英語

英語を勉強する際、下から順に①語彙(単語・熟語)、②文法、③英文解釈、④長文読解というピラミッドを意識していました。入試で正答するためには、基礎を固めることが最も大切です。上述の①〜④の要素のうちに不足があれば、英語で合格点を取ることはできません。
また、時間が足りないという問題に誰もが直面すると思いますが、その解決策は正確に英文を読めるようにすることだと思います。時間が足りなくなる原因はたいてい、英文を正しく読めていないことに起因する返り読みです。速読などといった小手先のテクニックに頼るのではなく、きちんと文法に基づいて文型を捉えられるように基礎を固めることが、結果的に時間短縮に繋がります。使用する教材は何でもいいと思いますが、単語帳なら頭で考えなくても意味やイメージ、派生事項が即座に浮かんでくるといったように、徹底的に勉強することが重要だと思います。

●日本史

歴史を勉強する際には、丸暗記をするのではなく、流れや関連事項、因果関係を捉えて頭に入れることを意識しました。一問一答をやる必要はないと思います。また、歴史に関しては過去問を早い段階で解くべきだと思います。配点を考えれば最優先科目は英語なので、歴史はいかに効率よく学習できるかがポイントになります。過去問を先に解くことで、どのように、どの深さまで、どう関連させて問われるのかを掴むことができるので、学習の指針が立てやすくなると思います。
学習方法としては、学習内容を大きいノート等にまとめ、一元化しておくことがかなり効率の良い学習だと感じました。定期テストとは違い、入試では膨大な量の知識と因果関係の把握が求められます。英語の単語学習等にも言えることですが、記憶の定着において重要なのは、頻繁にその情報に触れることです。何百ページとある教科書を何周もすることは難しく、非効率なため、復習しやすいように自分なりに教材を作ることは役立つと思います。

●小論文

慶應の小論文はたいてい①要約・設問、②自分の考えの記述の2つから構成されています。①で問われるのは、国語力だと思います。当たり前ですが、問いに対して答えるというつい疎かにしてしまう原則を意識しました。そして②に関しては、設問の条件を満たした上で、自分の思うことを素直に書くようにしました。
小論文は自分の考え方、さらに言うなら生き様を表現する場所だと考えていました。そのため、どう採点されるかについては一切考えず、自分の考えを書いて落とされたなら仕方がないと決め、回答していました。もちろん、経済学部等、ほぼ決まった答えがある小論文入試もありますが、その他の学部の入試では、自由に回答しました。そのため、勉強方法は特になく、逆に言えば生活のすべてが勉強になると思います。

平均勉強時間

9時間

アドバイス

合格するために重要なのは、取れる問題できちんと点数を取るということです。慶應義塾大学と聞くと、何か特別な勉強が必要なように感じるかもしれませんが、そうではなく、基礎基本を徹底することが大切であると僕は思います。つまるところ、合格に近道は無く、地道にやるべき事をやるしかありません。

受験時代に意識していたこと

何故慶應に行きたいのかを明確にするよう意識していました。出身校は進学校ではなく、校内に受験の雰囲気は無かったため、慶應への想いを常に意識することで、モチベーションを保っていました。実際、現役、浪人通して、慶應以外の入試は共通テスト含め1つも受けませんでした。自分の初志を見失わないことが大切だと思います。

受験生に伝えたいこと

「大学入試は人生最後の自由競争だ。」 こんな言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、それは間違いです。まず、認識しなければならないのは、慶應義塾大学を受験することができる時点で、また、浪人が可能である時点で、恵まれた環境にいるということです。その事を認識、感謝し、社会に貢献する義務が私たちにはあります。だからこそ、大学入試は合格などがゴールであるはずがありません。僕自身、受験期を振り返れば苦しい日々でした。しかし、その経験を通して得られた視点や考え方は何にも変え難い大切なものです。不合格通知を見た時の脱力感、絶望感も、浪人時代に川沿いを1人で走っていた時の不安感も、入試本番の緊張感も、全てが受験勉強であり、それがなければ今の自分はないと思えます。もちろん、野球にも繋がると思っています。大学入試は自分を大きく成長させるチャンスです。何故自分は慶應に行きたいのかを明確にし、強い気持ちを持って取り組んでください。最後は、慶應に行きたい、慶應で野球がしたいという熱い想いが合否を分けると思います。合格した暁には、大学受験で得られたものを是非聞かせてください。一緒に野球ができる日を楽しみにしています!最後までご覧いただきありがとうございました。